時間はみな平等に24時間

生まれ持った才能はどうあれ、時間は1日に24時間、全ての人間に平等に与えられています。これは今後タイムマシーンでも開発されない限り変わることは無いはずです。時間は有限であり、人生において最も重要なものだと言っても過言ではありません。
そこで重要になってくるのは、その平等に与えられた時間をどれだけ有効に使うことができるかということです。
学生とは違い、社会人として働き始めると想像以上に自分の勉強時間を確保するのが難しく感じられるはずです。だからこそ、時間をいかに生み出し、それをどう使うかをコントロールすることができれば個人の目標達成にぐっと近づくことができるでしょう。
時間は意識して自分で作り出すもの、常にそう意識して生活することで一つひとつの作業に対する考え方も変わってくるものです。
ちなみに僕は昨年社会人として週5で働きながらTOEFLの勉強も同時並行で進めました。近い将来留学を考えているからです。就業時間はしっかりと働きつつも、毎日平均6時間は英語の勉強のために時間を作り、TOEFL iBTの勉強を続けてきました。5回の試験を受けた後、最終的は念願の105点超え(満点は120点)を達成することができました。その時にできるだけ勉強時間を生み出そうと工夫した内容をここでまとめてみようと思います。
自分の目標は何で、それを達成するにはどれくらいかかるのかを考える
あなたの達成したい目標はなんでしょうか?
留学のために語学の勉強をしたい、転職のために資格を取りたい、ブログを書いて副業で収入を得たい、など人それぞれです。
どんな目標を達成したいのか
まずは自分が達成したい目標とはなんなのか、具体的な目標を立ててみましょう。目標が曖昧なままだと、その後の計画全てが曖昧になり、結局何に向かって時間を使っているのかわからなくなってしまいます。
例えばただ「英語ができるようになりたい」では全く具体的ではありませんよね。「留学のために英語の試験で◯点を取る」、「転職のために中小企業診断士の資格を取る」など明確な目標を立てましょう。
いつまでに達成したいか
仕事にも納期があるように、目標を達成するには期限を設けるべきです。期限を設けなければいつまでもだらだらと勉強を続けたり、生活にもメリハリが付きません。
資格や試験が目標の場合はは、まず決意した段階で試験への申し込みをしてしまいましょう。実際にお金を払っているとなると時間確保への意識もかなり変わってきます。僕もTOEFL受験を決めた時、2ヶ月後の週末にあった試験にまず申し込みました。
要素を分解し、所要時間を算出する
目標達成までにどれくらい勉強時間を確保する必要があるのかを考えましょう。
資格試験の場合、参考書で勉強を始めてみてページ単位で平均何時間かかるのかを計算してみます。そしてその参考書を終わらせるまでに何時間必要なのか、2周目をやるとしたら少しは時間を短縮できるのかなど論理で時間を割り出します。
オススメは余裕を持って時間配分を考えることです。何事も取り組み始めの難易度はそこまで高くありませんが、途中になり難易度も上がってくると所要時間も多くなりがちです。
厳密である必要はありません。やっていく中で予想以上に時間がかかったり、仮定に間違えることは珍しいことではありません。その都度修正し、時間を再計算してみます。
勉強時間を生み出す

実際に達成したい目標とそれにかかる時間をだいたい把握することができたら、次はその時間をいかに確保し、勉強時間を生み出すかです。
一日の行動を見直し、自分が何に時間を使っているのかを把握する
まずは自分が毎日をどう過ごしているか把握するところから始めます。
朝寝てから夜寝るまで、自分が何をしていてそれぞれにどれくらい時間がかかっているのかを書き出しましょう。平日と週末を分けて考えてみるといいかもしれません。
何も考えずに日々生活していると、何をすることもなくただ時間だけが過ぎていたり、余計なことに無駄な時間を使いすぎていたりすることがあります。
朝目覚めてからベッドの中でダラダラとスマホを眺めてはいないでしょうか?出社前に無駄にテレビを見ていないでしょうか?ランチタイムはゆっくりと過ごしていないでしょうか?早く仕事を切り上げる努力をしているでしょうか?家に帰ってからずっとテレビを見てはいないでしょうか?
どの部分を短縮し、勉強時間を捻出できるかを考える
次にその書きだした行動の中からどれをどれだけ短縮できるかを考えます。
通勤時間に時間を取られすぎではないでしょうか?
朝に勉強時間を確保する
なんといっても朝、間違いなく社会人が勉強時間を確保するなら朝です。
社会人になるとも残業で夜の時間を自由に使えなかったり、上司や同僚との付き合いも全て断るわけには行きません。また夜には友人からの誘いがいきなり入ったりと、何かとノイズも多くなりがちです。
だからこそ誰からも影響を受けることが少ない朝を有効活用すべきです。もちろん今までより早く起きたり朝の時間の使い方を大きく変える必要がありますが、生活リズムを変えてしまえば難しいことではありません。朝の生産性はとても高く、集中力も維持しやすく感じます。僕が朝に勉強時間を取るようになって感じたのは、ノイズがないというだけでなく、「この朝の時間を無駄にしたくない」という焦燥感や、朝にしっかりと勉強時間を確保したことによるその日一日の充実感です。朝に時間を確保することで勉強そのものだけでなく、普段の仕事にも一段と身が入るようになりました。
決意ができたら朝が苦手なんて言ってられませんよ。
カフェを有効活用する
ありきたりですが、僕がオススメするのは朝出社する前にカフェに行くことです。
家にいるとどうしてもダラダラしてしまうという人、いざ取り組もうと思って机に向かっても集中できない人は、無理やり場所を変えてしまうことをオススメします。
僕がよくやるのは朝は6時45分に起き、30分で支度を済ませ7時半に近くのカフェに行きます。出社時間が10時なので9時半までの2時間をまとまった勉強時間として確保します。
また朝からコーヒーに数百円を払っていることで、その時間に対する集中度も増します。一日300円として考えると一ヶ月で約10000円。そう安いとは言えません。
朝のカフェは人も少なく、学生など若い人も少ないので静かです。また朝からカフェにいる人の多くは同じように勉強をしているため刺激にもなります。
勉強時間を習慣化する、生活リズムを作る

勉強時間を捻出することができてもそれを習慣化することができなければ効率的に勉強を継続することは難しいでしょう。習慣化の目標はその習慣から外れることにストレスを持つようになることです。僕も社会人として勉強時間を確保する生活リズムにして一ヶ月も経つと、人からの誘いが面倒に感じてしまったり、そういったことに参加することにストレスを感じるようになりました。
まずは2週間続ける
習慣化といっても決意してすぐにできるようになるわけではありません。意識しながら無理をせず自分のペースを作っていきます。
おすすめはまず2週間続けてみることです。コレに関してはハックもなにもありません。2週間続ける!という決意を元に生活リズムを作ります。この2週間だけは全ての誘いを断ってもいいかもしれません。
2週間続けることができたら今度はそのリズムから外れることに嫌悪感を抱くようになります。そうすれば徐々に習慣を自分のものにできている証拠です。頑張りましょう。
集中するスキルを身につける
意外と重要なのが確保した時間内で集中するスキルを身に付けることです。ただ時間を確保するだけでは何の意味もありません。その時間内でしっかりと集中して取り組むことが本当の目的です。
数時間単位のまとまった時間で集中するのはもちろんのこと、細かいスキマ時間で集中するスキルも重要です。電車内で周りに流されず集中できるか、ランチタイムの短時間で本当に身になる勉強ができているか、その都度考えてみましょう。
無理やり環境を変えてしまう
それでは明日からさっそく取り組もう!とただ意識を変えるのことはほぼ意味がありません。ただ何かに取り組もうと意識しただけで過去にうまく行ったケースがどれだけあるでしょうか?それであれば環境を無理やり変えてしまうことも重要です。
僕の場合は朝まとまった時間をより多く確保するために、オフィスの近くに引っ越しました。その結果、中途半端にしか使うことができなかった電車内の通勤時間がそのまま勉強時間に変わりました。自分への覚悟という意味でも引っ越しで環境を変えるのは一つの手段かもしれません。
勉強時間を記録する
徐々に習慣化することができるようになったら、毎日の勉強時間を記録しましょう。社会人ですから夜に飲みの予定が入ってしまうこともあります。他の予定によって削られた勉強時間を週末に挽回できるようにしっかりと時間を管理します。
毎日勉強に費やした時間を計算し、一週間単位で比べていきます。
例えば、一日4時間×7日=28時間を自分の中でのノルマとし、それを下回りそうであれば週末や他の空き時間で挽回します。
もちろんただ時間を費やせば成果が出るわけではありませんが、時間を記録していくことで「社会人でもこれだけ勉強時間を確保できた」という自分の自信にもつながります。また、繰り返し勉強していく内容だと、かかった時間がどれだけ短縮できたかという指標にもなります。スマホに付いているストップウォッチを使って毎日の勉強時間を記録してみましょう。
さいごに
大前研一さんの言葉にこんな言葉があります。
「人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える。2番目は住む場所を変える。3番目はつきあう人を変える。 この3つの要素でしか人間は変わらない。最も無意味なのは、『決意を新たにする』ことだ。」
まさに、というべきでしょうか。昨年の英語の勉強を通して、「さあやろう」と決意することほど無駄なことはないと個人的にも感じています。
最初から完璧である必要は全くありません。やることが決まって、たとえば勉強をはじめたとしてもいざとなるとなかなか続かなくなってしまったり、思うように時間が確保できないこともあると思います。
そこでやっぱりダメだ、と諦めてはいけません。目標を立てるのはもちろん大事なことですが、それに固執してしまい一度設定したレールから外れることで自分にはできないと決めつけるのは良くありません。
目標・マイルストーンの設定を見直し、もう一度レールを引き直すのも目標達成への重要な考え方です。
社会人でも勉強時間をうまく確保すればこれだけのことがやれるんだ、と自分の目標達成まで取り組んでみてはいかがでしょうか。